ブライダル大手3社の資料によると、結婚式の平均単価は前年の373.3万円から395.8万円へと上昇した。定番演出を義務的に取り入れる時代は終わり、カップルが好きな要素を自由に組み合わせるようになった結果、こだわりに費用をかける傾向が強まっている。
一方で、慣習的な演出を「取り入れたくない」と答える人は過半数に上る。父と歩くバージンロードは約5割、花嫁の手紙は約4割、新郎のウエルカムスピーチは約2割しか実施されていない。披露宴という形式より、ゲストと自然に楽しむウエディングパーティを選ぶカップルが増えている。
結婚式の中心は新郎新婦からゲストへと移りつつある。調査では「ゲストが主役」と考える人が3割を超え、ウェルカムパーティや迎賓の時間を設けたカップルは半数を超えた。お色直しをやめて歓談や撮影の時間を長く取るスタイルも目立つ。少人数婚のシェアは2026年に約3割まで広がるとの見方もある。
会場タイプで比べてみる
| タイプ | 特徴 | 収容人数の目安 | 費用の傾向 | 向いている人 |
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| ホテル | 格式とおもてなし、宿泊対応が充実 | 50〜300名 | 総額300万円台が中心 | 遠方ゲストや親族が多い人 |
| ゲストハウス | 全館貸切、独立チャペル、自由な演出 | 20〜150名 | 演出次第で幅が広い | 自分らしさを出したい人 |
| レストラン | 料理重視、アットホームな雰囲気 | 10〜80名 | 比較的抑えやすい | 食にこだわりたい人 |
| 専門式場 | 経験豊富、設備が充実 | 30〜200名 | プランを組みやすい | 安心感を求める人 |
| 会場タイプによって雰囲気も費用も大きく変わる。ホテルはアクセスと安心感、ゲストハウスは自由度、レストランは料理の質が魅力だ。希望する人数とスタイルを整理してから、当てはまるタイプを絞り込むと見学が効率的になる。 | | | | |
挙式スタイルは価値観で選ぶ
挙式スタイルも価値観で選びたい。神社で厳かに行う神前式は和装が映え、挙式のみの平均費用は33.1万円程度が目安になる。教会式はチャペルの雰囲気を重視する人に人気で、費用は会場によって差がある。人前式は誓いの言葉を列席者全員に伝える自由度の高い形式で、挙式のみなら5万〜20万円程度に抑えられる。
予算を守るための工夫
費用総額と自己負担額は別物だと覚えておきたい。総額は支払いの総数、自己負担はご祝儀や親の援助を差し引いた手出しの実額だ。全国平均の自己負担は100万〜150万円前後で、総額に惑わされず実額で予算を組むと見通しが立ちやすい。
費用を抑えるには、日程と人数の見直しが効果的だ。平日やシーズンオフを選べば会場費が下がりやすく、10〜30人の親族婚なら総額150万〜200万円、自己負担50万〜100万円程度に収まるケースが多い。招待人数を絞って料理や引き出物の単価を上げるという考え方も広がっている。
写真や映像、演出のオプションを足すと最終見積もりは大きく動く。衣装代も白無垢と色打掛、ドレスとカラードレスを合わせるとそれぞれ50万円前後になるため、持ち込み可否や割引を事前に確認したい。優先順位を決めて予算配分することが満足度を左右する。
会場探しから当日まで
会場探しは、希望のスタイルと人数を決めることから始まる。ブライダルフェアに2〜3か所参加すれば、それぞれの会場の空気やスタッフの対応を実感できる。見学の際は料理の試食に加え、見積もりの内訳を細かく確認したい。
近年は少人数婚に特化した専門エージェントも登場している。オンライン相談を最短30分で受けられるサービスや、ブランドドレスを手頃な価格で借りられる特典を用意する企業もある。移動の手間を省きたい人にはオンライン相談が便利だ。
地域によって事情は異なる。東京では表参道や青山のゲストハウス、京都では神社や料亭を使った和婚、北海道ではリゾートウェディングが人気を集める。遠方のゲストが多いなら新幹線や空港からのアクセスを確認し、旅行を兼ねた挙式を考えるなら地方の会場も選択肢に入る。
余裕を持った準備が理想の一日をつくる。挙式の1年前に会場探し、半年前に衣装と演出の確定、3か月前に最終見積もりの調整、1か月前にゲストへの連絡と進行確認という流れが一般的な目安になる。
実際に親族中心の10人規模で式を挙げた美咲さんは、ゲストハウスを借り切って写真と歓談中心の一日にした。定番の演出を省いた分、料理とドレスに予算を回せたという。小さな式でも満足度は決して低くない。理想の形は人それぞれで、正解は一つではないのだから。